大空への憧れは続いた

子どもの頃、将来の夢はと聞かれると決まって「パイロット」と答えていた。
今時の子なら「かっこいいから」とか「高収入だから」などと答えるのかもしれないが、自分の場合はただただ大空に憧れがあった。

草熱れに包まれながらも草原に寝転び、視野を埋め尽くす青空を眺めるのが好きだった。
絶え間なく形を変えながら流れていく雲をいつまでも眺めているのが好きだった。
本能で上昇気流をつかまえて羽ばたきもせず飛び続ける鳶を眺めるのも好きだった。

それは
パイロットになって空を飛びたいというより、果てのない空間を自由に思いのままに束縛されずに漂うことへの憧れだったように思う。

憧れは続き、サラリーマンになってからラジコン飛行機に夢中になった。
バルサ材の部品を組み立てて、だんだん飛行機の形になっていくのが楽しくて仕方がなかった。
ラジコンのメカを搭載して各部の調整をしながら、その機体が空を飛行する姿を想像すると時間を忘れて作業に没頭した。
G2500
完成した機体が思い通りに空を飛行したときの感動は何にも変えがたかった。
しかし、エンジン音たてて空を突き進むような飛行が何か違うような気がして、やがてラジコングライダーにのめり込む。
エンジン機は燃料が尽きると落ちるしかないが、グライダーはラジコンのバッテリーが続く限り上昇気流があるかぎり飛び続けてくれる。
しかも静かに。
そして着陸はやり直しがきかない。
エンジン機はエンジンの回転を上げて上昇して再度でも再々度でもトライできるが、グライダーは1発勝負だ。

鳶のように大鷲のように、悠々と大空を飛ぶ姿が美しい我が愛機は今でも傍にある。

色々な事情からパイロットの道に進めなかったが、熟年になってからは仮想の空を飛び憧れを満足させている。
それは、マイクロソフトのフライトシミュレーションだ。
好きな機体で世界中の空を駆け巡ることができる。

シミュレーションとは言え馬鹿にしたものではない。
リアリズムを高に設定するとまず素人では飛ばせない。
また、リアリズムを低に設定しクラッシュなしにすると墜落しても壊れない・・・・・。

ラジコン飛行機をやっていたので飛行機を飛ばすことは何でもなかった。
のめり込んだのは、自分が望むリアリティで飛行機を飛ばせることに尽きる。
ラジコンは地上から機体を操作して飛行を楽しむが、シミュレーションは自分が操縦席で操縦し飛行を楽しむことができる違いだ。

シミュレーションもバージョンX(10)で終了したがマニアはまだまだ多いと思う。

爺(ジジイ)の趣味をチョコッと紹介するコーナーですが、興味がある人は覗いてみて下さい。