胃瘻のバルーン水交換用品

胃瘻のチューブ先端は胃の中にあり、脱落しないように小さなバルーンが付いています。

胃瘻は(PEG=Percutaneous Endoscopic Gastrostomy : 経皮内視鏡的胃瘻造設術)と言い、総称してPEG(ペグ)と呼称しています。
なので私のサイトでも胃瘻をPEGと表現いたします。

バルーンは水で満たされて膨らみ抜けないようになっています。
水は、病院では滅菌蒸留水が使われていますが一般人は購入できません。
滅菌蒸留水は注射液を作ったりするのに利用されるため医療関係者しか購入できないように厳正に管理されています。

止む無くドラッグストアで購入できる精製水(蒸留水)を使おうと思いましたが、1ボトル500mlが最小単位です。
母の場合、PEGのチューブが16Fr(フレンチ)というサイズなのでバルーンに入る水の量は5mlしかありません。
したがって500mlの精製水を購入すると、100回分に相当します。
バルーン水の交換は1週間に1度なので100週間分ということになり、これは700日分で消化するのに約2年もかかってしまいます。
精製水は開封すると劣化してしまいますので2年も同じボトルを使い続けるのは不可能です。
水道水であれば塩素が入っているので精製水よりは良いでしょうが、PEGのバルーンを劣化させる可能性があるので使いたくないと思いました。

そこで蒸留装置でバルーン水を作ろうと思い、100均で材料を揃え装置を製造し暫くはバルーン水の交換をやっていたのですが、僅か5ml作るのでもなにせ時間と手間がかかってしまいます。

そこで、AMAZONで小さな10mlのボトルを見つけて購入し、煮沸消毒の上500mlの精製水を小分けして今に至っています。

栄養の滴下が終わった時にPEGチューブを洗浄(フラッシュと言います)するために使う注射筒のようなものをシリンジと言います。
ちょうど12Frや母のPRGの16Frの径に入る形状の先端になっています。
注射針を装着することができる注射筒はやはり売ってもらえませんが、バルーン水を交換するときのノズルは小さい注射筒でなければ入りません。
幸いAMAZONで5ml用のシリンジが入手できたので購入し今に至ります。

シリンジや栄養ボトル、チューブなどは使用後に洗浄して哺乳瓶等の消毒に使っている「ミルトン」に浸して消毒し再度使用します。
病院では1度きりで捨ててしまうようですし、シリンジやチューブなどには「再使用禁止」や「使用1回限り」の表示があります。
費用面を考えると、洗浄して再使用をするしかありません。
そのために洗浄とミルトンによる消毒に手間をかけています。

ボトルは10ml用。
シリンジは5ml用ですがメモリは6mlまであります。
シリンジの1本はバルーン水を抜くために使用し、もう一本は新しいバルーン水をいれて準備します。